記事の内容
・絵画の技術であるエッチングについて解説
・エッチングで作られた作品について紹介
この記事を読むメリット
・エッチングについてわかる
・美術館に行ったときにエッチングの意味が分かる
・エッチングで作られた絵画について知ることができる
この記事を読まないデメリット
・美術館に行った時、絵画の説明書きの意味が分からない
絵画の技術・エッチングについて解説!
こんにちは。松河潤です。
「エッチング」って聞いたことありますか?
絵画の技術の一つなのですが、なかなか聞かない言葉ですよね。
しかし、美術館の展示の説明などで見かけることも多いです。
昔、「エッチング」という言葉の意味が分からなかった私は、
説明書きを見ても何のことか全くわかりませんでした…。
そんな私のような悲しい経験をしないよう、
この記事を読んで是非その意味を知ってくださいね!
エッチングとは?
「エッチング」とは化学薬品などの腐食作用を利用した表面加工の技術です。
食刻と呼ばれることもあります。
要するに、
金属の板などを化学薬品(エタノールなど)で溶かして描く技術です。
銅版画でよく使われる方法ですね。
銅版の表面を針で削り、その後酸で腐食します。
そして掘った溝にインクを入れて紙に写し取り、印刷します。
そのため、凹版の一種とも呼ばれています。
聞いただけでも難しそうですが、
昔の画家はこの技術を使って精密な絵画を作っていたのですから驚きです。
1500年頃にアウグスブルクのダニエル・ホッファーという人が始めたと言われています。
その後、1520年頃に、ネーデルラントのルーカス・ファン・レイデンが
エッチングによる銅版画制作を始めたそうです。
日本で一番にエッチングで作った作品を公開したのは司馬江漢だと言われています。
日本人でもエッチングをした人物がいたんですね!
エッチングで作られた作品
版画は有名画家が価格を抑えて作品を大量生産するために主に使われました。
特にエッチングは、他の版画技術と比べて特殊な技術を必要としないので
意欲的にエッチングに挑戦した画家も多いです。
特に、レンブラントはエッチングを積極的に利用した画家のひとりです。
「百フルデン版画」(1647、1649)は
エッチング、エングレービング、ドライポイントの3つの技法を使った版画です。
レンブラントの得意とする繊細な光の加減が良く表現されています。
ルーベンスの「聖カタリーナ」(1620)もエッチングによる作品です。
ルーベンスは多数の素晴らしい油絵を残したことでも有名ですが、
銅版画にも手を出しています。
油絵での作品も素晴らしいのに、こんな版画まで描けるなんてすごいですね…!
まとめ
・エッチングとは版画制作の技術の一種
・有名画家が価格を抑えて大量生産するためにも用いられた
エッチング、版画というとあまりなじみがないかもしれませんが、
西洋の画家が愛用した技術でもあります。
美術館で、油絵の中に「エッチング」という文字を発見したら、
この記事の内容を思い出して頂けたらと思います。
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