記事の内容
・ナポレオンの絵画についての解説
・ナポレオンの絵画を描いた作者について
この記事を読むメリット
・ナポレオンの絵画について知ることができる
・ナポレオンの絵画が作られた背景について知ることができる
この記事を読まないデメリット
・ナポレオンの絵画について人に説明することができない
ナポレオンの絵画について解説!作者は?他の作品は?
こんにちは。松河潤です。
油絵では、歴史上の有名人の肖像画が描かれることも多いです。
そんな中でも特に有名な絵画と言えば、やはりナポレオンの絵画でしょう。
今回はそんなナポレオンの絵画について解説していきたいと思います!
ナポレオンの絵画について
「ナポレオンの絵画」と言われて多くの人がイメージするのがこちらでしょう。
この絵画のタイトルは「サン=ベルナール峠を越えるボナパルト」(1801~1805)です。
実はこの作品は、一枚だけではありません。
5枚描かれたナポレオンの肖像画すべてにこのタイトルがつけられています。
ナポレオンとは
ここで一度、ナポレオンについておさらいしておきます。
ナポレオンの本名は、ナポレオン・ボナパルト(1769.8.15~1821.5.5)と言い、
フランス第一帝政の皇帝、ナポレオン一世でもあります。
軍人としてバリバリ活躍していたナポレオンは、
フランス革命後の混乱をうまくまとめ上げ、
フランス第一帝政の皇帝になりました。
その後、独裁政権を作り上げ、
婚姻によってオーストリアやスペインを統治下に入れ、
ヨーロッパの大半の勢力をものにしましたが、
最終的にはナポレオンに対抗する対仏大同盟に敗れ、
セントヘレナ島という島に流されてしまいます。
歴史の授業でも名前を聞くことの多い偉人です。
絵画が描かれた背景
外交関係にあるスペイン王カルロス4世からの贈答品として、
ナポレオンはジャック=ルイ・ダヴィッドに肖像画を描かせる権限を得ました。
当初は、フランスとスペインの関係を表すものとして
マドリード王宮に飾られる予定でしたが、
ナポレオンが
サン=クルー城、アンヴァリッド、ミラノのチザルピーナ王宮にも飾るために
ダヴィッドに追加でもう3枚描くように依頼しました。
5枚目は、ダヴィッドが死ぬまでアトリエで保管されました。
絵画の作者は?
絵画の作者はジャック=ルイ・ダヴィッド(1748.8.30~1825.12.19)です。
フランスの新古典主義の画家で、
何百人もの若手画家を指導したこともあります。
ジャック=ルイ・ダヴィッドの作品
ダヴィッドは、
「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠」(1805~1807)の作者でもあります。
絵画の中の人物のすべてがナポレオンに視線を向けているなど、
全体的にナポレオンの権威を強調する構図になっています。
この絵を見たナポレオンはいたく感動したと言います。
その他の作品では、「ホラティウス兄弟の誓い」(1784)も有名です。
ローマ式敬礼の様子が描かれており、
新古典主義作品の模範的な絵画と言われています。
背景をくすんだ色合いでぼかして描くなどの工夫によって、
主役の二人が際立つような構成になっているのが特徴です。
まとめ
・ナポレオンの絵画は「サン=ベルナール峠を越えるボナパルト」というタイトル
・スペイン王室からの贈答品として描かれた
・作者ダヴィッドは新古典主義を代表する画家
写真がない時代の肖像画は、権力者の権威の象徴として描かれることが多く、
今回のナポレオンの絵画もそのような動機から描かれたと言えるでしょう。
後世に自分の存在を残す唯一の手段であったと考えれば無理はないのかもしれません。
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