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繊細な点描画家!ジョルジュ・スーラについて解説します。

記事の内容

・点描で有名な画家スーラについて解説

・スーラの作品について紹介

この記事を読むメリット

・スーラについて詳しくなると友達に話せる

・スーラの作品を見た際にもより細部にこだわって見れる

繊細な点描画家!ジョルジュ・スーラについて解説します。

こんにちは!松河潤です。

「点描」って見たことありますか?

美術館に行くとたまに展示されていたりしますが、

見る機会はなかなかないんじゃないかと思います。

「点」で描いた作品なので当然時間がかかります。

はっきり言って面倒くさい方法なので描くのを嫌がる人も多いんですね。

私も点描を描いてみたことがあるのですが、

一つ一つ点で打っていくのは気が遠くなりました…。

描いてみると楽しいのですが、なかなか「描こう!」という気にはなれませんでしたね…。

さて、そんな点描で有名な画家といえばやはり

ジョルジュ・スーラ

今回はそんなスーラについて、そしてその作品について解説していきます!

他の有名画家についてはこちらをどうぞ

ジョルジュ・スーラとは

Georges Seurat 1888.jpg

ジョルジュ・スーラ(1859.12.2~1891.3.29)は

新印象派のフランスの画家です。

パリの裕福な中産階級に生まれ、

エコール・デ・ボワール(国立美術学校)に入学し、

兵役のために1年で勉強を終えますが、その後サロンに作品が入選します。

フランスではサロンが大きな権力を持っているので

サロン入選は画家にとって大きなことなんですよね。

その後、最初の大作「ア二エールの水浴」を描き上げますが、

これはサロンには入選しませんでした…。

その後、代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を描きます。

この作品は1886年の第8回印象派展に出されました。

印象派についての記事はこちら

その時にこの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を見た

批評家のフェリックス・フェネオンが

雑誌記事の中で「新印象派」という言葉を使ったことから、

「新印象派」と呼ばれる絵画が誕生しました。

いつの時代もそうですが、絵画の時代区分は後から名付けられることが多いですね。

ちなみにスーラはおとなしい性格だったからか、

特に波乱のない人生を送ったそうです。

画家といっても十人十色ですね…(まあゴッホのような人が何人もいたら大変でしょうし)

ゴッホについてはこちら

スーラの作品

ア二エールの水浴

Baigneurs a Asnieres.jpg

「アニエールの水浴」(1884)は

スーラが初めて描いた大作です。

縦約200㎝横約300㎝なのでかなり大きい絵画ですね。

大作は描くのが大変ですが、その分迫力があるので評価はされやすいです。

人物のポーズも自然で全体のバランスもとれており、

色も調和している良い作品ですが、

スーラの特徴である「点描」はまだあまり見られません。

部分的には点描を使っていたようですが、

まだ伝統的な技法が良く使われています。

グランド・ジャット島の日曜日の午後

スーラといえばまず思い浮かぶ代表作がこの

「グランド・ジャット島の日曜日の午後」(1884~1886)です。

サイズはこちらもまた縦約200㎝横約300㎝なので

絵画としてはかなり大きい部類に入ります。

さらにこの作品には約50人(!)の人物が描かれている上、

絵の全部分に点描が使われています。

スーラの集中力は尋常じゃないですね…。

「オフィーリア」にしろここまでの集中力がないと名作は生まれないのかもしれません。

「オフィーリア」についてはこちら

先ほどの「アニエールの水浴」と比べると

画面がはっきりしていて明るいのがわかると思います。

スーラはこの作品を描くにあたって

かなり色や構図の研究をしました。

なんとスーラはこの絵の制作に2年(!)かけ、

習作やデッサン、スケッチを何枚も描きました。

さらにその当時唱えられていた色彩理論や光学理論をもとに考察した結果、

点描こそが最も色彩が鮮やかに見える手法だろうと考え、

作品の全てを点描で描きました。

スーラの点描は理論に基づいて計算されたものだったのですね。

さらに絵をより鮮やかに見せるために絵の周りを紫色っぽい枠でおおい、

白の木製の額縁に入れました。

「グランド・ジャット島の日曜日の午後」が鮮やかに見えるのは、

こうしたスーラの研究と努力によるからなのです。

まとめ

・ジョルジュ・スーラはフランスの新印象派の画家

・物静かな性格で平穏な人生を送った

・代表作「グランド・ジャット島の日曜日の午後」は計算された技法と点描が特徴

というわけで簡単にスーラを見てきましたがいかがだったでしょうか。

スーラの繊細な作品の裏には研究と努力があったということを覚えておいてほしいです。

やはり名作には名作なりの理由がありますね。

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