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ロココ様式の絵画について解説!有名画家や作品についても紹介します!

記事の内容

・ロココ様式の絵画について解説

・ロココ様式の有名画家や絵画について紹介

この記事を読むメリット

・ロココ様式の絵画について詳しくなれる

・ロココ様式の絵画をもっと楽しめる

ロココ様式の絵画について解説!有名画家や作品についても紹介します!

こんにちは。松河潤です。

絵画にも時代によってはやりすたりがあります。

時代によって、絵画の雰囲気や技法は大きく異なります。

「ロココ様式」

というのもそのような絵画の分類の一つです。

非常に優美な絵画で、見るだけでうっとりしてしまう、

そんなロココ様式の絵画について今回はまとめてみました!

ロココ様式とは?

ヴァトー「ヴェネツィアの祝宴」(1718~1719)

ロココ様式とは、

18世紀から始まった美術様式の一つです。

バロック様式のあとに登場した美術様式で、

フランスのルイ15世から始まり、ヨーロッパへ拡大したと言われています。

ロココとは

「ロカイユ(rocaille)」に由来します。

「ロカイユ」とは岩のことで、

バロック時代のグロット(庭園洞窟)に特徴的な貝殻で装飾した岩組を指します。

そこから、貝殻の曲線を使用したロカイユ装飾がはやったので、そこからきています。

ダヴィッド「前時代的で過剰に装飾している」という意味を込めて名付けたのですが、

後にはそのようなネガティブは意味はなくなり、人々に受け入れられていきました。

ロココ様式の特徴

ヴィジェ=ルブラン「バラを持ったマリー・アントワネット」(1783)

ロココの前に登場したバロックは豪華で威厳のある感じであるのに対し、

ロココは優美・繊細と言われます。

やわらかいカールや、繊細な色使いなどが良く見られます。

ちなみに、ロココ様式は絵画だけでなく、建築や家具などにもみられます。

ロココ様式の画家

アントワーヌ・ヴァトー

Rosalba Carriera Portrait Antoine Watteau.jpg

アントワーヌ・ヴァトー(1684.10.10~1721.7.18)は

ロココ時代のフランスの画家です。

「雅びな宴」の画家と呼ばれ、ロココ様式を代表する画家として知られます。

地元で有名だった画家、J.A.ゲランに絵画を学び、

パリにでて宗教画や風俗画の複製をしました。

1717年に代表作「シテール島の巡礼」を描いてアカデミーに入会しました。

基本的には愛し合う男女などを描いた絵画が多く、

これらが「雅びな宴」の絵画と呼ばれました。

アントワーヌ・ヴァトーの作品

ヴァトーの作品で有名なのは「シテール島への巡礼」(1717)です。

愛し合う男女が仲睦まじく巡礼へ向かう様子が描かれています。

色彩もどこかやわらかく、女性的な色が多いです。

やわらかな雰囲気の漂う画面は見ていると心が落ち着きます。

フランソワ・ブーシェ

フランソワ・ブーシェ(1703.9.29~1770.5.30)は

フランスの画家です。

上流社会の肖像画神話画が得意で、

ロココ時代を代表する作家と言われています。

絵画だけでなく、

壁画制作や磁器の下絵制作、

舞台デザインなども行いました。

18世紀フランスの美術愛好家のピエール・ジャン・マリエットが

「我らがフランス画派にとっての大いなる名誉」と絶賛した存在でもあります。

ちなみに、新古典主義の画家で、ナポレオンの肖像画の作者でもある

ジャック=ルイ・ダヴィッドはブーシェのいとこの息子でもあります。

ジャック=ルイ・ダヴィッドについてはこちら

フランソワ・ブーシェの作品

フランソワ・ブーシェは1000点以上の絵画、

200点以上の版画を残した(!)

多作の作家のため、一つ選ぶのは難しいのですが、

「ユピテルとカリスト」(1744)などはブーシェの作風をよく表しています。

この絵画は、ギリシア神話をもとに制作されたもので、

ニュンペー(下級女神、精霊)であるカリストが、

女神ディアーナに返信したユピテルと戯れる姿を描いたものです。

ブーシェは、人間の肌、特に女性の肌の描写が優れており、

「ユピテルとカリスト」のような女性メインの絵画で強みを発揮しました。

ジャン・オノレ・フラゴナール

ジャン・オノレ・フラゴナール(1732.4.5~1806.8.22)は

ロココ時代のフランス画家です。

フランス・ロココの典型的な画家で、

18世紀後半のフランスを代表する画家ともいえます。

シャルダンブーシェに絵画を学び、

ブーシェやレンブラントの絵を真似することで修行をしたと言います。

同じ時代の画家は意外なところにつながりがあるのが面白いですね!

ジャン・オノレ・フラゴナールの作品

フラゴナールの代表作は、

なんといっても「ぶらんこ」(1768頃)です。

またの名前を「ぶらんこの絶好のチャンス」とも言います。

ピンクのフリルのドレスを着た婦人が思いっきりブランコに乗っています、

ぶらんこはかなり勢いが強いのか、女性のミュールが前方に飛ばされています。

左端の肘をついている男性は女性の愛人だと言われています。

女性の奥でぶらんこを押している男性は、

当初依頼主の要望だと司教だったのですが、

フラゴナールが女性の夫に変更しました。

この絵だけ見るとかなり愛憎渦巻く感じになっていますが…。

フラゴナールの繊細なタッチと優美な色使いが見て取れるthe・ロココという絵です。

ちなみに、ディズニーの「塔の上のラプンツェル」

この「ぶらんこ」の風景がベースとなったそうです。

モーリス・カンタン・ド・ラトゥール

Delatourquentin.jpg

モーリス・カンタン・ド・ラトゥール(1704~1788)は

パステルを使った肖像画を得意としたフランスの画家です。

音楽家の息子として生まれ、15歳の頃にパリに画家の修行をしに行きました。

37年間に150点以上の肖像画を描き、

宮廷肖像画家として働きました。

モーリス・カンタン・ド・ラトゥールの作品

ラトゥールの代表作といえば、「ポンパドゥール侯爵夫人の肖像」(1755)です。

ポンパドゥール夫人は芸術を好み、

特にロココ時代の画家を熱心に応援したパトロンでもあります。

ロココ時代の画家の作品には、彼女を描いたものが多くあります。

Boucher Marquise de Pompadour 1756.jpg
ブーシェ「ポンパドゥール夫人」(1756)

ラトゥールは油彩ではなくパステルで描くことによって

ロココ様式特有の優美な色使いを表現しています。

ロココ様式を代表する作品として有名です。

まとめ

ブーシェ「水浴のディアナ」(1742)

・ロココ様式とは18世紀のフランスで台頭した美術様式

・有名な画家としては、ブーシェやフラゴナールなどがいる

フランスの絵画といえば頭に思い浮かぶのがロココ様式。

その優美な作風は現在でも見ごたえがあります。

美術館に行った際はぜひ、

ロココ様式の絵画の特徴を思い浮かべながら鑑賞してみてくださいね。

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