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オランダ黄金時代の絵画を徹底解説!フェルメールやレンブラントについて紹介します。

記事の内容

・オランダ黄金時代の絵画について解説

・レンブラントやフェルメールといった画家の作品についても紹介

この記事を読むメリット

・オランダの歴史をなぞりながらオランダ黄金時代の絵画について学べる

・フェルメールやレンブラントについて詳しくなれる

オランダ黄金時代の絵画を徹底解説!フェルメールやレンブラントについて紹介します。

ウィレム・ファン・アールスト「時計と静物」(1627)

こんにちは。松河潤です。

オランダの有名画家といえば、フェルメールレンブラントなどが挙げられると思います。

実はこの二人は同時期に活躍した画家です。

当時のオランダの情勢と絡めて、

「オランダ黄金時代の絵画」

の画家とも言われます。

今回は、「オランダ黄金時代の絵画」について解説していきたいと思います!

オランダ黄金時代の絵画とは

フェルメール「地理学者」(1669頃)

オランダ黄金時代とは、

オランダが世界的に繁栄していた

八十年戦争の終わりごろから17世紀にかけての時代のことです。

1568年、ユトレヒト同盟に加盟した7つの州がスペインから独立する運動をおこし、

オランダ独立戦争が起こりました。

その後1648年のヴェストファーレン条約に追ってネーデルラントの独立が認められ、

ネーデルラント(オランダ)が誕生しました。

このオランダの独立には宗教問題が絡んでおり、

スペイン王国がプロテスタントを弾圧したことによって引き起こされた側面がありました。

そのため、プロテスタントの富裕層がオランダに移住し、

アムステルダムを中心として貿易や商業を中心に栄え、

風車や泥炭などの安価なエネルギー源を獲得できたこともオランダ繁栄の原因です。

ヤーコプ・ファン・ロイスダール「風車」(1670)

とまあそんな理由があって黄金時代のオランダは

貿易や化学、芸術に至るまで多方面に栄えたのです。

その時代に作られた絵画を「オランダ黄金時代の絵画」というわけです。

オランダ黄金時代の絵画の特徴

レンブラント「アレクサンダー大王」(1663)

オランダ黄金時代の絵画の特徴としては、

・フランドル初期に由来する繊細な写実主義

・幅広いジャンルの絵画に特化していた

ということが挙げられます。

要するに、全体的には繊細な描写が多く、ジャンルは幅広かったということですね。

ヤーコブ・ファン・ロー「ダナエ」(1640~1670頃)

ジャンルは本当に幅広く、歴史画や肖像画、風俗画に至るまで多く描かれています。

このような幅広いジャンルの背景には、

オランダの画家があまり絵画理論などに着目しなかったという事実があります。

そのため、絵画のジャンルの良し悪しにこだわらず、自由な制作がされたのです。

オランダ黄金時代の有名画家

ヨハネス・フェルメール

Cropped version of Jan Vermeer van Delft 002.jpg

オランダ黄金時代の代表画家といえば、やはりフェルメール(1632.10.31)です。

フェルメールの父は画家のギルドに入っていたことから、

フェルメールの画家人生には父親の影響もあるのではないかと思います。

父の死後は父の経営していたパブを引き継ぎ、

パトロンや結婚相手の義母の支えもあったことから

経済的には裕福でした。

そのため、当時は珍しい

「ウルトラマリン」

の絵の具を買うこともできました。

「牛乳を注ぐ女」(1658~1660)

フェルメールの絵といえば

「フェルメール・ブルー」

とも呼ばれる澄んだ青色が有名ですが、

「フェルメール・ブルー」の背景にはこのような経済的な支えもあったのです。

フェルメールはバロック時代を代表する画家のひとりで、

絵のテーマに視線を集中させるような技術にたけています。

寓意画(テーマを含意する絵画)も多く描いており、

意味を読み解かせる絵画も多い画家です。

フェルメールの作品

そんなフェルメールの代表的な作品といえば

「真珠の耳飾りの少女」(1665年頃)です。

微妙な微笑みがダヴィンチの「モナ・リザ」に似ていることから

「北のモナ・リザ」「オランダのモナ・リザ」と呼ばれることもあります。

真っ黒な背景が中心の少女を際立たせ、

首元を見るときらりと光る真珠の耳飾りがあります。

この絵画で有名なのはおそらく耳飾りよりも葵ターバンの方だと思いますが、

これには

「ラピスラズリ」

と呼ばれる希少な宝石から作った高価な絵の具が使われています。

当時のオランダにはターバンを巻く文化はなく、

トルコやアジアの文化なのですが、

そのような異国情緒にあこがれた当時の人々が

トルコの調度品を収集していました。

この絵のターバンもそのような異国趣味の表れと言われています。

レンブラント・ファン・レイン

Self-portrait at 34 by Rembrandt (rectangular detail).jpg

フェルメールと並んでオランダ黄金時代を代表する画家といえば

レンブラント・ファン・レイン(1606.7.15~1669.10.4)です。

歴史画家スヴァーネンブルフから絵画の基礎を学び、

18歳の頃にはオランダ最高の歴史画家と言われたラストマンに師事し、

表現力や明暗、描写力などを学んだと言われています。

「光の画家」「光の魔術師」などとも呼ばれ、

光と影の明暗をはっきりさせる描き方が特徴です。

肖像画家として有名で、自身の自画像もかなり残しています。

レンブラント・ファン・レインの作品

La ronda de noche, por Rembrandt van Rijn.jpg

そんなレンブラントの代表作といえば、

「夜警」(1642)です。

本来は、「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊」

という題名で、

絵の中の時間は夜ではなくでした。

表面のニスが黒ずんだために夜の光景のようになったそうです。

この絵は市民団から依頼された集団肖像画で、

市民団の隊員から平等にお金を受け取っていたので

平等に登場人物を目立たせるべき絵なのですが、

レンブラントは平等に登場人物を目立たせず、

何の関係もない少女を目立たせるなどしたため、

当時はかなり批判されました。

キアロスクーロ(明暗法)を用いたドラマチックな画面が魅力です。

まとめ

レンブラント「ユダヤの花嫁」(1667)

・「オランダ黄金時代の絵画」とは17世紀のオランダで制作された絵画

・有名な画家にはフェルメールやレンブラントがいる

太陽の照る地域だからか、

オランダ黄金時代の絵画は明暗をはっきりさせたものが多いです。

オランダ黄金時代の絵画からドラマチックな絵画の描き方を盗みましょう!

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