記事の内容
・画家ゴヤについて解説
・ゴヤの作品について紹介
この記事を読むメリット
・ゴヤについて知ることができる
・ゴヤの作品をもっと楽しむことができる
フランシスコ・デ・ゴヤとは?絵画作品を紹介!
こんにちは。松河潤です。
ゴヤといえば、スペインを代表するような有名な画家です。
教科書の挿絵にも載っていることが多いのでなじみがあるんじゃないかと思います。
そんなゴヤの絵、どうせなら教科書以上にもっと楽しみたいですよね。
そこで今回は、ゴヤについて、そしてゴヤの絵画作品について解説していきます!
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フランシスコ・デ・ゴヤとは
フランシスコ・デ・ゴヤ(1746.3.30~1828.4.16)とは、
スペイン最大とも言われる画家です。
スペイン北東部に生まれ、父親は錬金術師(!)でした。
父親は芸術を愛する人だったらしく、そんな親の下で育ったゴヤは
14歳の時から約4年間地元の画家の下で絵画の修行をします。
1770年には大画家になるべくローマに行き、そこでルネサンスの絵と出合い、
フレスコ画の技法なども学びました。
1786年にはカルロス3世の付き画家になり、
1789年にはカルロス4世の宮廷画家となります。
ゴヤの絵画作品は?
裸のマハ
そんなゴヤの絵画作品で有名ものの一つが「裸のマハ」(1797~1800)です。
マハとは、「小粋な女」(小粋なマドリード娘)という意味で、
当時のスペインで人気のあった女性像を描いています。
確かに、絵にも勝気そうな表情が出ていますね。
史上初の女性の陰毛を描いた作品とも言われ、
当時は不適切であるとして問題になりました。
ゴヤにこの絵を依頼した依頼主を特定するための裁判まで開かれましたが、
ゴヤが口を割ることはなかったようです。
着衣のマハ
「裸のマハ」の着衣バージョンが「着衣のマハ」(1800~1805)です。
「裸のマハ」のカモフラージュ作品として描かれました。
光によって照らされる衣服の光るような表現が見事です。
マドリード、1808年5月3日
教科書の挿絵によく使われていて有名なのはこの絵ではないでしょうか。
1814年の作品で、「プリンシペ・ピオの丘での虐殺」という名前でも有名です。
1808年5月2日~3日にかけておこなわれた、
暴動を起こしたマドリード市民400人以上を銃殺する
フランス銃殺執行部隊の様子が描かれています。
当時はナポレオンによるスペイン攻略が行われていた時代で、
ナポレオンはスペイン王フェルナンド7世を幽閉し、
自分の兄であるジョセフ・ボナパルトを送り込みます。
これに怒った民衆たちが暴動を起こしたのですが、
フランス兵により鎮圧されてしまったのです。
絵画の背後の暗闇には王宮が浮かび、打たれる男の右手には殉教者の証である聖痕が見られます。
銃殺を命じれらたフランス兵は、直視することができず目を伏せています。
スペインの民衆への敬意、理不尽なフランス兵の仕打ちに対するゴヤの怒りが感じられる作品です。
我が子を食らうサトゥルヌス
1819年~1823年にかけて描かれた作品で、
ゴヤの「黒い絵」の代表作です。
「黒い絵」とは、ゴヤが自分の部屋の壁に飾った作品たちの総称で、
黒い色調の絵が多いのでそう呼ばれています。
シュルレアリスムの先駆けといわれることも多いです。
ゴヤの家は別名「聾者の家」と呼ばれ、家主は耳の不自由な人でした。
ゴヤも耳が不自由だったので、その家を気に入って購入したと言われています。
ゴヤはナポレオン戦争やスペイン内戦の後、人類に対して不信感を抱いており、
さらにゴヤは高血圧からくる聴覚障害などの大病も患っていたため、
人類に対する悲観的な絵を描くようになりました。
人類に対する悲観的な感情や将来を憂う気持ちが込められた「黒い絵」は
その流れの中の一つです。
「我が子を食らうサトゥルヌス」はその代表作で、
ローマ神話に出てくるサトゥルヌスが、自分の子に殺されるという予言を信じて
5人の子を呑み込んでしまうという伝承に基づいています。
狂気に走るサトゥルヌスがリアルに描かれ、見る人に恐怖を与えます。
私もこの絵は少々苦手です…。
ちなみに、同じような絵を17世紀の画家ルーベンスが描いています。
巨人
「巨人」(1808~1812)は
大きな体の巨人と、巨人から逃げる人間たちを描いた作品です。
巨人は目をつむり、耳を澄ませているように見えることから、
おそらく聴覚障害のゴヤがやりたかったことをしているのではないかと言われています。
また、当時はナショナリズムが各地で唱えられていたため、
人々の間で民族意識が高まっていました。
巨人はこのような当時の民族意識を象徴しているとする説もあります。
まとめ
・ゴヤはスペインを代表する画家
・「裸のマハ」や「黒い絵」などの絵画を残した
ゴヤは宮廷画家だったのですが、
彼の作品には当時の情勢や人々の精神を描いたものが多くあります。
ゴヤの絵を見るときは、このような当時の状況も考えながら見ると
より絵に奥行きが感じられるのではないかなと思います。
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